投資信託とは
まずは投資信託についてですが、以前解説した記事をあげました。そちらの記事もぜひご確認ください。
ETF(上場投資信託)と投資信託の違い
まだ、投資信託について知らない方はまずそちらを読んでください。
ETF | 投資信託 | |
株価の変動 | 取引時間中はリアルタイム | 1日に1回 |
売買手数料 | 比較的安い | 比較的高い |
分配金 | タコ足配当なし | タコ足配当かもしれない |
分配金再投資 | 自動的に再投資は不可 | 再投資できる商品がある |
株価の変動
ETFは上場投資信託と名の通り証券取引所に上場していますので、普通の投資信託とは違い取引時間中はリアルタイムで売買されています。そのため、基準価額もリアルタイムで変動し上場株式と同じような感覚で取引することができます。「〇〇円になったら買う」などといった「指値注文」や、「信用取引」なども株式と同様にできます。
また、ETFの決算前や大暴落などの市場が混乱しているときは狙った値段で売買しにくいときがあります。たとえば大暴落でみんなが売りたい売りたいと売り物がたくさん出てきて買う人が少ないような場合です。この場合ETFにはマーケットメイク制度があり、マーケットメイカーと呼ばれる事業者が注文を出すことである程度の取引は成立しますが、普段よりは不利な取引になることもあります。
売買手数料
ETFは上場しているため、普通の投資信託とは違い販売会社を挟まないとこなどから投資信託と比較してコストを低く抑えることができます。
分配金
ETFの分配金は、運用している期間中に発生した収益を分配金の原資する仕組みになっています。したがって、元本から払い戻しをして無理な分配金(タコ足配当)は発生しない仕組みになっています。
ETFはタコ足配当がないという点で、投資信託よりも分配金に注目されることも多いです。いわゆる高配当ETFと呼ばれるものなどがそれにあたります。
高配当というのは「相対的に配当利回りが高い」ことを指しますので、普遍的に「〇%以上」というものはありません。
ただ、おおよその目安として2024年の東京証券取引所プライム市場の加重平均利回りはおおよそ2.1%程で、スタンダード市場の加重平均利回りはおおよそ2.4%程です。
したがって、少なくとも高配当を謳うには「3.5%以上」は欲しいところです。できれば「4.0%以上」といったところでしょうか。これはあくまで私の感覚ですので、参考程度にとどめておいてください。
分配金再投資
分配金再投資とは受け取った分配金でまた投資するということです。
分配金再投資については注意が必要です。
分配金を受け取った段階で通常約20%の税金がかかります。その後、再投資するときには再度購入手数料がかかります。(もともと買付手数料が無料であれば、再投資の際も無料です。)
資金効率を考えると分配金のでない投資信託の方がよいことを説明したいと思います。
たとえば高配当ETFは決算期間中にあげた利子や配当などの収益から経費を引いて残った分を分配金として投資家に分配しているわけです。分配金のでない投資信託であれば、この収益分はこの投資信託の資産として上乗せすることができ、その分基準価額が上昇することになります。
つまり、高配当ETFでは期間中にあげた利子や配当などの収益を分配金として投資家に還元。分配なし投資信託は基準価額の上昇として投資家に還元するわけです。
お気づきかと思いますが、分配金として還元した場合には先にあげた課税がありますので、再度購入分の手数料が無料だとしても約20%も分配なし投資信託より損してることになります。
なぜ分配金のでるETFを購入したのかという投資した目的がきちんとないと誤った投資判断をしてしまうことにつながるので注意が必要です。
「投資をしながらも、効率が下がるのは承知の上で日々のキャッシュフローを改善したい」という場合は高配当ETFは有効でしょう。ただし、この目的であれば分配金は再投資しないですよね。
「効率よく将来に向けて投資をしたい」のならば高配当株ではなく、分配金のでない優良なインデックス投資信託への投資が有効でしょう。
まとめ
ETFと投資信託の違いについてみてきました。やはり、自分の投資する目的をきちんと把握した上で投資する商品を自分で調べて把握して選ぶというこが大切ですね。
少しでも参考になれば幸いです。
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